不定形備忘録

書き留めたいことがあれば更新します!10割自己満です

『映画大好きポンポさん』を見て

今年の映画で間違いなく一番!

傑作。

 

 

感想を書きます。見終わって夕飯食べて、帰ってきたところです。ネタバレ全開で、申し訳ありませんと申します。

 

まずは簡潔に。

・良かったところ

場面の切り替わりがシームレス

「クリエイターは輝かしい人生を送ってきていない、いわゆる日陰者こそ相応しい」というメッセージ

ジーンと帝王のリンクした話の展開

出資をお願いするべく必死に努力を続ける姿

編集作業にこそ全身全霊を注ぐ

90分間で終わる本編

 

・悪かったところ

無し!

 

 

 

って感じです。良かったところ多い!

 

・場面の切り替わりがシームレス

一言で言えば、お洒落。

お洒落の一言では片付けられない演出。

時間の経過を表示するのも素敵でした。

 

 

・「クリエイターは輝かしい人生を送ってきていない、いわゆる日陰者こそ相応しい」というメッセージ

腑に落ちた。

世の中オタクが多い中、イラストや文学、音楽、コスプレ、ブログ活動と創作をしている人はいる。クリエティブな人達だ。

こういう人達はどこか、青春を謳歌し切れておらず、エンジョイ出来ていなかったから自身の精神世界が深い。だから表現者となるのだ。

そういう話をしていた。たしかに。

じゃあ日向者の人たちはどうなの?クリエティブじゃないよ。っていう話になるが、これは答えは簡単だ。青春を送れたって経験から、華やかで人前に立つことができるし、経験の豊富さから演技力も持っている…ということなのだろう。

 

 

ジーンと帝王のリンクした話の展開

撮影がすべて終わり、何十時間もの映像データを繋ぎ合わせて映画本編を作る。その編集作業をする中で、ジーンはなんのため・誰のために映画を作るのかを迷う。その時の編集内容も、主人公が苦悩するシーンであった。

色んな人からの意見によって「感情移入することが必要で『自分のアリアを表現する』こと」に気付く。編集の軸がハッキリして、足りないピースがはっきりし、追加撮影を土下座をしてお願いする。その時の編集内容も、主人公が大切なもののために土下座をするシーンだった。

 

ちなみに、私は土下座シーンで号泣しました。キャラクターと紐付けられることで、より感情の変化が分かる。それにこの演出がニクい。そういうのに弱いんだなぁ私は。

 

過労で倒れながらも、執念の如く映画を完成させるためにただひたすらに没頭する。その際の編集シーンも、後戻りできない程に音楽へのめり込む主人公のシーンであった。

 

他にも、編集中の映画のシーンはアスペクト比が変わるので視聴者が置いてけぼりにならないように構成されていた。

こういう部分も、映画を見る人への意識だ。徹底している。

 

 

・出資をお願いするべく必死に努力を続ける姿

学生時代からなんでもそつなくこなして、彼女や友人に恵まれた日々を送っていた。当時のクラスメイトの日陰者のジーンには「前を向け!」なんてコメントするほどに。

そんな彼も、大手銀行に就職するがやりたいことが不明瞭。仕事に打ち込めず退職を考えていた。そんな彼は、たまたまジーンと再開。今やりたいことをやっている…前だけを見ている彼に心を打たれる。

彼が映画を撮り続けられるよう、出資するように執行役員へプレゼンする。彼の映画へかける情熱を。

今まで何にも真剣になれなかった彼が、生まれて初めて努力をする。そして、それが成就する。こんなに美しいものはない。

ちなみに私はここのシーンでも号泣しましたよ…。

あとね、映画の始まりで各キャラを紹介する場面はここの語りを継ぎ接ぎしたものだったんだよ。いやぁ、必要な部分だけを要所要所に効果的に見せる。作品の構成からもそれを伝えている作品だ。

他にも、やりたいことが見つかっていない彼を浮き彫りにするための演出として、交差点の中で立ちすくむが周りの人や車は高速で移動する、そんな演出があった。

今敏監督の作品を思い出した。

 

・編集作業にこそ全身全霊を注ぐ

映画の序盤、15秒のトレーラーを作るよう頼まれる。たった15秒の間に必要な情報を詰め込まなければならず、更に映画館へ足を運びたくなる、そんなインパクトも必須。

その時彼はこの作業こそ最も楽しい仕事と知る。脳内イメージでは、必要な情報を敢えて伏せるべくフィルムを切断していた。

続きが気になってしまうような、出来上がったトレーラーは監督からも好評。

その経験が彼の原初。

映画終盤、追加撮影も終え映画に必要なピースが明確になったジーンは、何十時間にも及ぶ映像データを切り貼りする。その際、再び脳内イメージでは剣を取り切断を繰り返す。

そう、彼はどんな仕事をしていても、編集作業が変わらず大好きである。それが分かるシーンだ。

ここでも号泣しました。

トドメのセリフ「僕のアリアだ!」で完全に涙。

 

 

・90分間で終わる本編

映画序盤、ポンポさんは今の映画に必要な要素をこう語った。

若者には短い時間で魅せるべきニーズがある。観客に2時間も3時間も、集中を強要させるな。2時間未満が理想。

ジーンはこれも満たした。

私は元々映画が90分しかないことを知っていた。最近シンエヴァを見たから「え!短いな…」なんて思っていたものだ。

ジーンの作品はニャカデミー賞を受賞した。世界的に有名になった彼。

インタビューで「一番好きなシーンはどこですか?」と聞かれ、「本編が90分なところです」と答えてスタッフロール。

こりゃ〜〜〜〜!!!してやられた!!!!映画そのものも、劇中劇も90分間!!!!!!!!すごい!!!!!!!こういうトリック!!!!!!

また号泣しました!!!!!!!!

 

 

 

あと、ポンポさんが最後に大好きって言ったり初めてスタッフロールまで座り続けていたことはウルッときた。

それから、演者と監督は繋がっていながらも安易に恋愛等に結びつけることもなく、どこまでも晴れやかに楽しめました。

 

 

・まとめ

映画が好きな人やクリエティブな人には間違いなく刺さるのでは。

映画だからこその演出も多数見受けられ、映画への感情移入に感情移入する、という何重もの構成。

私はクリエティブな人では決してないけども、ここまで筋の通った作品は最高。伝えたいことが一貫してて最高に楽しめました。素晴らしかった。

それに映画館でここまで何度も何度も涙を流したのも初めてでした。

また、音楽も非常に好みで、サントラをポチった。

Blu-rayが楽しみ!!発売するかな?するよね??

 

 

 

おわり